*****************************************************
**白鳥さんの自然お話ボックス 3 **
*****************************************************

まつたけ! 

いつも笑顔の功君が「ひみつ、ひみつ」と言って、まつたけを持ってきてくれた。「ひみつ」とは、まつたけが生えていた場所が秘密と言うことだ。みんなで寄せ鍋・土瓶蒸し・刺身・松茸酒・まつたけご飯・お吸い物・丸焼きと、まつたけオンパレードの幸せ なひと時を過ごした。この時期伊那は秋たけなわ、まつたけだけではない。ヤマブドウ もあればサルナシもある。我が家のリンゴ園のフジもどうだろう。

久しぶりの野田知佑さん

 作家でカヌーイストの野田知佑さんが、20年ぶりに伊那に来た。実はあまり知られていないが、野田さんがメジャーになる前、つまりベストセラーを出しテレビ番組に出る前に、伊那で何年か過ごした時期がある。毎日が日曜日、天気がいい日には、近くの山上湖にカヌーを浮かべてアマゴを捕まえ、夜はそれをつまみにレッド(こんなウイスキー知っているかなあ)を飲み、気がつけば朝と言う、これまた幸せな時代だった。秋真っ盛りに懐かしの山上湖を訪れて「何も変わっていないね」と一言。うれしいものだ。

ネコの親子。 

中条公民館の横にちょっとした孟宗の竹林がある。先日配り物があって地区内を歩いて いたら、白い野良猫の親子が日向ぼっこをしていた。偶然撮った写真には、白い猫と蔵 の土壁と孟宗竹のシルエットが写り、なかなかいい雰囲気を醸し出している。後日我が 家の子供たちに写真を見せたら、「あれ?この手前の猫は先日車に轢かれて死んでいた よ。」、「それにね、もう一匹の猫がいつまでもその横にすわっていたんだよ」と話し てくれた。猫にも情ってあるんだね。

地球元気村!

冒険ライダーの風間深志さんが提唱する「地球元気村」が伊那で開かれた。8月最後の土曜日、メイン会場の鳩吹公園には全国から「自然大好きの村民」がやってきた。伊那では「寝ころべば、まほら伊那の夏休み」をキャッチフレーズにしている。今年は風間さんはじめ歌手の宇崎竜童さん、ハーモニカ奏者の松田さん、マルチアウトドアマンの白井さんが講師だった。雄大な自然のなかで、のんびりと参加者に話しをしているのが印象的だった。来年どう?参加してみない?

イワナの刺身!

「いや〜、うまい」、なんてったって天然のヤマトイワナの刺身だぜ。標高2100mの源 流で釣ったのを、その場で三枚におろして刺身を造る。極上の贅沢と言うものだ。もち ろん刺身だけでは足りっこないから、日本酒とビールとウイスキーも持参した。テント 横の沢音が心地よい。ここまで来るのに10時間もかかったのだ。この川は天山も来た ことがある。思えば3年前の5月、天山は両足の爪をはがし、ぼろ切れのような姿にな っても、泣き事を言わずについてきた。なつかしい川のヤマトイワナだ。

アサギマダラの不思議

この蝶には「不思議」がつきまとう。まるで酔っぱらっているような、あいつ大丈夫かな?と心配したくなるような危うい飛び方をする。夏、ヒヨドリバナ・フジバカマ・ヨツバヒヨドリなどの花で吸密する。この一見か弱そうで、けだるいアサギマダラが海を渡ると聞いてビックリ。沖縄本島・台湾から、はるばる信州まで飛んでくるというのだ。それに信州で生まれたやつの中には、また沖縄あたりに戻るのもいるという。本当なんだろうか?(本当だ。マーキング調査で確認されている)

ご来光を待つ中学生

信州では、ほとんどの中学校で学校の行事として「集団登山」が行われている。伊那谷では、2年生が木曽駒ヶ岳(地元では西駒ヶ岳と呼ぶ)か、仙丈ヶ岳に登る。健康な子と体の弱い子、身軽な子と太った子、すぐに人に頼る子など様々な子供たちが、お互い助け合いながら1泊2日の登山を行う。僕は今年、西箕輪中学校に付き添って、西駒ヶ岳に登った。辛くて泣いている子もいた。お腹の痛い子もいた。でもみんな励まし合って頑張って歩き通した。(写真は南アルプスから昇るご来光を待っている中学生)

今年は残雪が多かった!

 今年は春先の3月・4月に、山にたっぷりと雪が降った。そのために南アルプス、中央アルプスの沢は遅くまで雪で埋まり、快適な沢登りは真夏になってからだった。いつもなら、4月下旬には見られる中央アルプスの島田娘、駒形、五人坊主、種まき爺婆の雪型は、遅く出ていつまでも残っていた。こんな年は高山植物が美しい。雪の消えるはじから芽を出して、つぎつぎに花をつけ実を結ぶ。雪と芽吹きと花と実、高山植物に春夏 秋冬を一度に楽しめた年だった。

戻る